どんな仕事でも、長年やっていると理不尽な目に遭うことがあると思います。
今日は鉄道員カリブが今までに経験した、なんとも言いがたい体験談を五つお伝えします!
今回ご紹介するエピソードはカリブが経験した事件の中でも、まだマイルドな方だと思います。
もっとヤバくて言えないものもありますし、これはほんの氷山の一角です。
※先に言っておきますが、グロ注意エピソードが入っています!ゲロ注意も…
鉄道員が語る、不条理事件簿
ケース1「メガネ吹っ飛び事件」
- 知的障害者にキレられてメガネが吹っ飛んで割れた
- 車内に忘れ物をした人に「編成の何両目に乗っていたのか」を聞いた
- ピンと来ていなかったので「前から○両目が女性専用車両なんですが…」と付け加えた
- 突如「俺が女性専用車に乗ると思っているのか!?」とキレ出し、顔面にパンチ
- メガネだけがダメージを受けて宙を舞い、破損→警察に通報する
- 70代の保護者が来て示談に。メガネ代のみ請求となった。
これは私がまだ新米だったころの話ですね。最初はビックリしてポカーンとなりました。
見た目だけじゃ知的障害者かどうかは分からないし、何が相手の逆鱗に触れるのかも分かりません。
警察や自分に対する保護者の対応を見てたらかわいそうになってきて、刑事事件にはせずに示談に応じました。
他にも胸ぐら掴まれたり土下座させられたり、股間を揉まれたりと様々なことが入社してすぐ起こりました。
自分の対応の未熟さを痛感した時期でもありましたね…
ケース2「痴話ゲンカ線路飛び降り事件」
- 男女のケンカから女性が「死んでやる!」と線路内に侵入
- 付近の列車が全部止まる
- 駅員が走って保護するも悪びれず
これは入社6年目くらいですかね。ホームの非常ボタンが押されて何事かと駆けつけたら、電車が止まってました。
痴話ゲンカのもつれから、女性がヒールをはいたまま線路内に侵入するも、足場が悪くて降りてすぐの所で止まってました。
同僚が保護した後も、ホームでまだケンカしてました。
男性諸君はくれぐれも相手が「死んでやる!」と叫んで線路内に降りるほどケンカしないで下さいね。
ケース3「ゲロかけられ女事件」
- 車内で酔っ払いからいきなりゲロをかけられた女性の話
- 隣の席で寝ていた男性が急にゲロを吐き、隣の女性の上半身にぶちまける
- 目撃者が改札で申告→ホームに当事者2名がいた
- 服・スマホ・カバン・髪の毛すべてがゲロまみれ、若い男は平謝り
- タオルとトイレットペーパーと消毒用アルコールを届け、警察を呼ぶ
- 男はなんと未成年、親が呼ばれる→到着→話し合いのため交番へ…
比較的最近の出来事だったと思います。とにかく女性が気の毒すぎた…
バッグの中身にもゲロがかかり、見ているこっちが泣きたくなるような有様でした。
中には非売品の雑貨とかも入っていて、女性は涙目。自分だったら耐えられないかもしれない。
弁償したらいくらになるのか知らないけど、未成年の学生には払えないんじゃないかな?
お客様は規定で事務室内に入れないけど、社員用のお風呂を使わせてあげたいと心から同情しました。
とにかく相手の身を案じつつ、警察が来るまで泣き出さないようになだめすかしていたのを覚えています。
ケース4「ネコ切断事件」
- 列車に轢かれたネコ、下肢が切断され絶命寸前、翌朝消えていた…?
- 終電まぎわに旅客からの申告で「ケガしてるネコがいる」→後ろ足が両方切断されていた
- 上司に報告、とりあえずダンボール箱の中に保護→関係箇所に連絡
- 治療の見込みなし、高額な治療費だがノラネコでおそらく飼い主はいない
- 上司は「オレが処理しとくからお前は寝ろ」
- 翌朝上司にネコはどうなったか聞くと、「埋める場所が無いので箱ごと川に流した…」
これは入社5年目くらいに初めて動物の事故対応をした時の話です。
会社のルール的には、動物の死骸の場合は敷地内に埋めるのが正しかったんですが、都会の駅だったので敷地内に土の地面が無かったんですよね。
しかもまだ息があるので埋められないし、上司は苦肉の策で泣く泣く川に流したということでした…
もはや時効かもしれませんが、未熟ながらもこの対応はかなりグレーゾーンなのでは?と納得できなかったのを覚えています。
ちなみに最近もノラネコの轢死体に2件遭遇しました。呪われているのかな?
ケース5「血まみれ男性転倒事件×2」
- 酔っ払い男性が階段で転倒し、ある男は顔から、ある男は手から流血しまくり
- 本人は「大丈夫だ」と言い張るが大丈夫そうに見えない
- A駅では70代男が法事の帰りに飲んで転倒、額からかなりの流血→痛がらないけど高齢と酩酊で動けない
- 救急搬送されたが実家はかなり遠方→帰れたのかな?
- B駅では70代酔客の男が転倒して親指の付け根がパックリ、血まみれに。
- 本人は「痛くない!」と言い張るが絶対に痛い→救急搬送されていった
ケガ人が発生すると、だいたい周りの人が心配して駅員に知らせに来ます。
駆けつけてみてギョッと驚いたのがこの2件でした。
どちらの場合も、本人はあんまり痛がってないんですよね。明らかに痛そうな大ケガのはずなのに!
酔っ払うと痛覚が麻痺して、痛みを感じなくなると言いますが…
それだけじゃなく血行が良くなって、余計に出血が酷くなる傾向があるようですね。
酔いが覚めた時のことを考えると、ゾッとします。
まとめ
これらの出来事を総括してカリブが言いたいことは…
- お酒は他人に迷惑をかけるほど呑んじゃダメ!
- 動いている列車ほど怖いものはない
- どんな仕事にも理不尽はある、少しずつ回避能力と対応力を磨いてゆくしかない
- 相手の立場になって親身に対応することが大事
- 不条理に負けない心を持とう
ということですね。
他にもここでは言えないような体験もしてきましたが、その経験が無駄にならないようカリブは仕事に活かしています。
皆さんも仕事の中で不条理に出くわすことがまま有るでしょう。
そんな時は「次はもっとうまく切り抜けよう」・「次はこうならないように上手く行動しよう」と頭をフル回転しつつ、今を耐え忍んで下さい。
その考えと行動を同僚と共有できれば、きっと不幸な仲間は減るはずです。お互い腐らずに頑張りましょう!
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